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取材協力 近畿大学附属看護専門学校
脳卒中急性期の病棟で働いています。仕事の内容については、脳卒中急性期の患者さんの関わりとして重症化回避・早期のリハビリと退院支援を行っています。一日の仕事は重症化回避のため状態観察から始まります。前勤務者からどういった状態であったかを確認し、自分の目でも確かめ変化にいち早く気付けるよう、バイタルサイン測定や清潔援助、食事の様子なども注意して観察しています。そして、早期に患者さんに合ったリハビリを医師やセラピストと協働しながら検討し、状態に合わせた関わりや二次的合併症の予防に努めています。また、急性期から退院支援を検討することで、患者さんの方針に合わせた準備を行っています。年間の仕事については、今は実地指導者と委員会活動を行っています。実地指導者は新人看護師の基本的な知識や技術を教育する立場と認識し、日々関わっています。委員会活動では病棟スタッフに対し、看護プロセスの教育や教育できるスタッフの育成に関わっています。
やりがいは患者さんの異常に早期発見・対応したときや、症状が改善し意思の疎通や日常生活レベルが向上したときに関わっていてよかったなと思います。脳卒中急性期の病棟であり、予定入院では無く即日入院でありいつ何時入院が来るか分からない状況です。つらいとまでは感じてはいませんが、いつも緊張感があるという自覚はあります。その中で患者さんが円滑に治療を受けられるように、自分の業務の優先度を考え実行していくことや、スタッフ間での協力が不可欠であり密なコミュニケーションを心がけています。また、神経脱落症状を認めることで、日常生活に助けが必要になったり自分の意思を伝えることができない患者さんもいるため、何を必要としているのか、訴えようとしているのか、注意深く観察しできるだけ汲み取ることができるように心がけています。
対象のことを多角的にとらえることです。これまでのコミュニティでも人それぞれの個性や考え、思いについて多種多様であると思っていました。学生の頃は本人の性格や考えに加えて、これまでの人生背景や今後の生活を考えるということが、高次元のものと思っていたのですが、患者さんと関わる中で看護に必要であると身に染みて理解しました。他には、患者さんの助けを必要とするサインに気づくことや、状態の変化に注意深く観察する仕事であるので、周囲の些細な変化に気づく力が身についたと感じます。加えて非言語的な訴えや思いを見過ごしてはいけないと強く感じます。上記で心がけていることとも重なるのですが、神経脱落症状を認めることで、自身の意思を伝えることが困難な方との関りが多く学ぶことができたと強く感じます。
中学生のころから将来何か人の役に立ちたい、直接人に関わる仕事をしたいなと考えていました。それを家族に話しているときに看護師を勧められました。その時は男の人もする仕事なのだと思った程度でした。そこから少しずつ自分なりに看護師について調べ、患者さんに一番身近な存在と感じました。そして自分がなりたい将来の姿に重なり、看護学校への進学を決めました。今の部署は入職時に希望したところなのですが、看護学生のときに身内が脳梗塞になったことがきっかけです。症状が出て受診をしましたが、経過観察となりました。翌日も症状の改善がなく再度別の病院に受診し、緊急入院となりました。もう少し自分に知識があれば、その日に入院し早期に治療を受けることができたのではないかと悔やむ思いがあり、脳卒中の患者さん、支える家族と関わり看護を深めていきたいと考えて今の部署を選びました。
看護学生から看護師になることに責任感が増すことが怖いという気持ちと、自分が主体となって患者さんに看護を提供することに楽しみという二つの気持ちがありました。責任については自分の一つ一つの行動が、患者を助けることにも危険に晒すことにもなると考えていました。6年目になった今でもその考えは残っています。そのため、自分の行動にどのような危険や影響があるかを考えてからの行動が大切だと思い関わっています。責任は重く感じますが、その人の生命や生活を支援することに難しさを感じながらやりがいのある仕事だなと思います。
看護師は女性社会のイメージが未だにあると思いますが、男性看護師も増え働きにくさは感じておらず、男性の力も必要な場面もあるため活躍しています。
看護師を目指す道のりは簡単ではありませんが、患者さんやその家族の生活を支える素晴らしい仕事ですので、看護師になりたい気持ちが少しでもあるのであれば、その気持ちを大事に勉学に励んでほしいと思います。自分が勉強したことが、自分の仕事に直結するため勉強の甲斐があり無駄にはならないと思います。新しい仲間が来てくれることを楽しみにしていますので一緒に頑張っていきましょう