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取材協力 修成建設専門学校
滋賀県に新しく開業するホテルの植栽工事で施工管理をしています。琵琶湖のほとりに位置し、水の都・ベネチアをイメージした意匠が印象的なホテルで、植栽はヤシやアカマツなど高さが10mにものぼるような高木が多いのが特徴。当社はこの現場で高木を中心とした植栽工事を手がけています。特に敷地の入り口からホテルへと向かうメインの道路が100本以上のメタセコイアの並木道となっているのが見どころ。ほかにも、洋風の植物を中心としつつ桜など和風の植物もうまく織り交ぜられています。
農業系の高校で学んだ日々は、私にとって緑の世界への扉を開く貴重な時間でした。土や植物に触れ、生命の息吹を間近に感じる中で、自然が持つ無限の可能性と美しさに魅了されました。
特に、作物を育てるだけでなく、環境全体をデザインし、人々の生活空間を豊かにする造園の仕事に強く惹かれました。農業高校で培った植物に関する知識や栽培技術は、造園の分野でも必ず活かせるはずです。
自然と人との調和を追求し、美しい景観を創造することで、人々に安らぎや喜びを与えられるような造園家を目指しています。農業高校で得た経験を土台に、更なる知識と技術を習得し、緑豊かな社会の実現に貢献したいと考えています
工事は設計会社からいただいた図面をもとに進めます。この現場は1000本ほどの木を用い、種類も植える場所も図面ですべて決まっているのですが、時にはこちらからさまざまな提案をすることも。例えば、日当たりの良い場所に直射日光や乾燥に弱い木がある場合や、土壌改良が必要な場合などです。施主様や設計者の意向を大切にしながらも、造園のプロとして恥ずかしくない仕事をしたい。常にそう考えながら、納得していただける提案と説明を心がけています。植物は個体差があり、形を変えていくため思い通りにならないこともありますが、だからこそ時には図面を超えて技術やセンスを活かせる幅が広がります。この点が造園の楽しさではないでしょうか。
施工管理のおもしろさは、やはりゼロから自分たちでものづくりができる点だと思います。決まりきったルーティンワークではなく、先のことを考えながら取り組めるので、飽きることがありません。大きな裁量が与えられ、責任も大きい分、やり切った時の達成感は格別です。身体も頭も使う仕事なので大変なこともありますが、それらがすべて吹き飛ぶほどのやりがいを味わえます。また、多くの人が訪れるような話題性のある現場に関われるチャンスがあるのも魅力。訪れる人たちの楽しさや便利さに貢献している実感がわき、やっていて良かったと思います。
みなさんも外に一歩出れば、必ずと言っていいほどみどりが目に入ってくることでしょう。そんなみどりをつくり、守っていくこの仕事は、今後もAIに取って代わられることはないはずです。多くの若い方に興味を持っていただき、一緒に業界を盛り上げていけたら嬉しいです。
造園技術者として社会人になるとき、自然と人をつなぐ大切な役割を担う責任を感じました。緑の空間
は人々に癒しと安らぎを与え、時には生活の中での一時の休息をも提供します。社会人として、この環境を
作り出すという責任は大きく、人々の心に影響を与えると考えると、日々の仕事の一つ一つが重要だと思えました。また、植物や土の知識だけでなく、クライアントのニーズを理解し、共に理想の空間を作り上げるコミュニケーション力も大切です。挑戦も多いですが、それ以上に充
実感を得られると確信しています。
造園技術者を目指す皆さんへ。自然が好き、人を癒す空間を作りたいという気持ちがあれば、この仕事
はとてもやりがいがあります。自然の美しさを取り入れ、四季を感じる庭や空間をデザインする仕事は、心
と体に良い影響を与える場を創造することです。植物の知識やデザインの技術だけでなく、人の生活や気持
ちを考える力も大切です。また、自然相手の仕事だけではなく、人と関わりながら仕事をするのでコミュニケーション能力も必要です。人に喜ばれ、貢献できる喜びは格別です。